【2025カレンダーの人気アイテム】 古代ローマ帝国 デナリウス銀貨 西暦170年 マルクス・アウレリウス 勝利の女神

図柄表：マルクス・アウレリウス帝 図柄裏：ウィクトリア女神 発行地：ローマ帝国ローマ市造幣所 発行年：170年 銘文表：M ANTONINVS AVG TR P XXIIII 銘文裏：VICT AVG COS III 額　面：デナリウス 材　質：銀 直　径：19.0 mm 重　量：3.52 g 分　類：RIC-225; RSC-979; RC-4953 ローマ帝国で170年に発行されたデナリウス銀貨。マルクス・アウレリウス帝と勝利の女神ウィクトリアが描かれている。初代皇帝アウグストゥスにより築かれた帝国のシステムが崩壊しつつある時代にマルクス・アウレリウスは即位した。帝国の版図拡大に伴い国境線の防衛が脆弱になり、異民族の侵入を防ぎきれない状態にあった。帝国の権力は失墜し、異民族に隙を見せていたのである。そんな時代に皇帝を務めた彼は、戦いに明け暮れる人生を送った。 そんな過酷な状況下で誕生したのが、マルクス・アウレリウスの『自省録』だった。本作は、著名な作品として現代にまで語り継がれている名作である。彼の母国語のラテン語ではなく、ギリシア語で綴られている。彼が自分に向けて書いた覚え書きで、いわゆる日記のようなものである。よってタイトルは何も付いていないのだが、その内容から『自省録』と呼ばれている。 『自省録』は彼が戦地で書き記したもので、その内容にはどこか影がある。それは戦場という死がとても身近だった場所にいたことによると思われる。帝国の頂点に君臨する精神的重圧を背負った自分を慰めるかのような語り。それはどこをとっても胸に響くものだが、以下、印象深かった箇所を紹介。 「第一の心得。 何事にも乱されない精神を持て。万物は自然の法則に従わなければならず、誰もがやがてはハドリアヌス帝やアウグストゥス帝のように消えて無になる定めにある。第二の心得。善人であることが義務であることを忘れず、物事を真っ直ぐ見据え、その実態を確かめよ。人間の性分が要求することは、躊躇せずに行え。最も正しいと思うことを口にせよ。だが、礼儀、慎み、誠実さは忘れるな」 彼はストア派哲学に若き頃から傾倒していた。美徳の追求、皇帝としてのあるべき姿など、『自省録』の内容は人間の義務を重視するストア派の流れを汲んでいる。生きづらい現代社会で生きる私たちへ、彼は何かヒントを与えてくれているかもしれない。

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